投稿日:2025/01/31
みなさんこんにちは!
株式会社bud梱包出荷サポートです!
今日は、物流業界における「誤出荷」と、それを管理する指標である「誤出荷率(PPM)」についてお話していきたいと思います!
物流業界において、誤出荷は大きな問題です。
誤出荷が発生してしまうと、顧客からの信頼を失ったり、商品が廃棄されてしまったり…莫大な経済的損失が生まれることになります。
そのため、誤出荷率を低く抑えることが重要であることは、言わずもがな。
誤出荷率を低く抑えるためには、まず誤出荷率(PPM)を理解することが必要ですが、
誤出荷率とは何なのか、どう計算すればいいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、今更聞けない誤出荷率の基礎知識から、誤出荷が起こる原因とその対策まで、解説していきます!
ぜひ最後までお読みください!
誤出荷率(PPM)について
PPMとは、Parts Per Millionの略で、100万個の製品に対して発生する誤出荷の数を表します。
例えば、誤出荷率が10PPMであれば、100万個の製品に対して10個の誤出荷が発生している、ということになります。
つまり、誤出荷率(PPM)の計算方法は以下の通り。
誤出荷率(PPM) = 誤出荷数 ÷ 出荷数 × 1,000,000
例えば、1000個の製品を出荷したときに、誤出荷が10個発生した場合、誤出荷率(PPM)は
10 ÷ 1,000 × 1,000,000 = 10,000
なので、この時の誤出荷率は10,000PPMとなります。
誤出荷率(PPM)の基準は、業界によって異なりますが、数値が低ければ低いほど、正確な出荷業務が遂行されていることになります。
誤出荷が起こる原因と対策:PPM改善への道のり
誤出荷率(PPM)について簡単に説明してきました。
概要についてはご理解いただけたでしょうか?
誤出荷は、様々な要因が複雑に絡み合って発生します。
ここからは、主な要因とその詳細について解説します。
要因①人的要因(ヒューマンエラー)
ヒューマンエラーとは、意図しない結果を生じさせる人間の行動。
つまり、人間の不注意や判断ミス、知識不足などが原因で起こる様々な間違いや失敗のことです。
1.誤ピック=ピッキング商品の間違い
- 事象例:
- 類似商品の誤認
- 数量の数え間違い
- 賞味期限など表示の見間違い
- 対策:
- ピッキングリストの改善(文字サイズ、色分け、写真掲載など)
- ハンディターミナルやバーコードスキャナーの導入
- 作業者の教育・訓練(OJT、OFF-JT)
- 作業者の疲労軽減対策(休憩時間の確保、作業環境改善)
2.誤検品=検品作業時に発生するミス
- 事象例:
- チェック項目の見落とし
- 数量の数え間違い
- 検品指示書の読み間違い・誤解釈
- 対策:
- 検品マニュアルの作成・徹底
- チェックリストの導入(ダブルチェック、トリプルチェック)
- 検品システムの導入(画像認識、AI活用)
- 作業者の教育・訓練(検品スキル向上)
3.誤梱包=梱包にまつわるミス
- 事象例:
- 梱包指示書の誤解釈
- 梱包材の誤使用
- 同梱物の入れ忘れ
- 対策:
- 梱包マニュアルの作成・徹底
- 梱包指示書の明確化(写真、イラスト付き)
- 梱包材の管理徹底
- 梱包作業者の教育・訓練
4.知識不足・注意散漫・教育不足
- 事象例:
- 商品知識の不足による誤認
- 作業手順の理解不足による作業ミス
- 注意力の欠如によるミスや事故
- 対策:
- 定期的な研修の実施(商品知識、作業手順)
- OJTによる指導・教育
- 注意喚起ツールの活用(ポスター、標語)
- 作業環境の整備(整理整頓、照明改善)
要因②システム要因
倉庫内でのエラーには、システムが原因で起こるものもあります。
物流業務を効率化してくれる様々なシステムも、正しく運用されていないと、誤出荷の元になります。
1.在庫管理システムの不備・連携不足
- 事象例:
- 在庫数の不一致
- 在庫ロケーションの登録間違い
- 賞味期限などの記録間違い
- 先入れ先出しの不徹底
- 対策:
- システムデータの定期的なチェック・修正
- システム間の連携強化(API連携などを用いた人的介入を排除する仕組みづくり)
- 在庫管理システムの改善(リアルタイム更新、可視化)
2.受注・出荷指示システムの誤作動
- 事象例:
- システムエラーによるデータ欠損
- 入力ミスによるデータ不整合
- プログラム不具合によるデータ連携の問題
- 対策:
- システムの定期的なメンテナンス・アップデート
- エラー発生時の対応手順確立
- バックアップ体制の構築
3.バーコード・RFID読み取りエラー
- 事象例:
- バーコードの破損や汚れによる読み取りエラー
- 読み取り機の不具合による読み取りエラー
- RFIDタグの誤認識による出荷ミス
- 対策:
- バーコードの品質管理
- 読み取り機の定期的な清掃・点検
- RFIDタグの適切な管理
- 読み取りエラー発生時の対応手順確立
要因③その他の要因
誤出荷の原因には、他にもいろいろな要因が考えられます。
・倉庫レイアウトの非効率性・作業動線の悪さ→人的エラーに繋がる
- 事象例:
- 商品の配置場所が不明確→作業時間の遅滞による集中力の低下に繋がる
- 移動距離が長い→作業員の集中力を阻害し抜け漏れに繋がる
- 通路が狭い→ケガや事故、商品の破損などに繋がる
- 対策:
- 倉庫レイアウトの見直し(ゾーニング、商品配置最適化)
- 作業動線の改善(最短距離、一方通行)
- 搬送機器の導入(コンベヤー、フォークリフト)
・商品の保管方法・管理体制の不備
- 事象例:
- 間違った保管による商品の破損、品質劣化
- 保管の管理不足による紛失
- 対策:
- 商品の特性に合わせた保管方法の確立
- 保管場所の明確化(表示、番号)
- 定期的な棚卸の実施
- 管理体制の強化(責任者、担当者の明確化)
まとめ
いかがだったでしょうか。
誤出荷は、様々な要因によって発生するため、複合的な対策を講じる必要があります。
人的対策、システム対策、その他対策をバランス良く実施することで、誤出荷率(PPM)を大幅に改善することができます。
重要なことは、「なぜ誤出荷が発生したのか」を徹底的に分析し、「どのようにすれば再発を防ぐことができるのか」を常に考えることです。
これらの対策を参考に、御社の状況に合わせた最適な改善策を検討・実施していくことをお勧めします。
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